萌えキャラ認定中:緋室灯
『下がる男 〜世界は狙われている〜』柊蓮司を「柊」と書いているか「蓮司」と書いているかで、『ナイトウィザード』を知っているかどうかが判別できます。原作(リプレイ)を読んでいれば、まず「蓮司」とは書きません(笑)。それと、ベール=ゼファーを「ベル」ではなく「ベール」と書いてしまったり。
いちおう、『ナイトウィザード』における一般的な呼称は、こんな感じです。blog感想は、できればこれに合わせていただければと思います。
柊蓮司 → 柊
緋室灯 → あかりん
赤羽くれは → くれは
アンゼロット → アンゼ(ただし、略さない場合が多い)
ベール=ゼファー → ベル(「ベル=フライ」と名乗る場合がある)
リオン=グンタ → リオン
小暮英麻 → 英魔さま(または「英麻さま」)
さて、評価が二分されている『ナイトウィザード』。やはり、今までとは違う特殊な出自も影響してか、コンセプトが理解されていない……かなりの誤解を生んでいるように感じる部分があります。
そこで少し、原作(リプレイ)を知っている立場から、説明とツッコミを入れてみたいと思います。
そもそもTRPGは、世界観と設定(そして、ゲームとしてのルール)だけが用意されています。GM(ゲームマスター)は、その設定を使ってシナリオを作ります。プレイヤーは、ルールにのっとり、自分だけのPC(キャラクター)を作成します。そして、GMとPCがリアルタイムの会話でシナリオを動かしていきます。当然、PCの動きによって、GMは少しずつシナリオに修整を加えながらストーリーを進めていきます。言ってみれば、ルールのある即興劇(『スジナシ』……と表現したほうがわかりやすいかも)をやっているようなものです。1回あたりのプレイ(セッション)は、だいたい4〜6時間程度。プレイヤーは、4人前後が一般的です。
セッションの様子を文字で再現したのが「リプレイ」と呼ばれるもので、『ナイトウィザード The ANIMATION』は、このリプレイを原作としています(ただし、今回のアニメのストーリーにそのまま該当するリプレイは存在しません)。
商用リプレイ(『ナイトウィザード The ANIMATION』の原作)の目的は、主に2点あります。ひとつは、「ゲームシステムの理解を深めるため」。もうひとつは、「世界観の理解を深めるため」です。とくに後者は、世界観が独特であればあるほど、入念に説明を加える必要があります。なぜなら、プレイヤーは1回わずか4時間という時間の中で、世界観を理解し、その世界の中でPCを自在に動かさなければいけないからです。しかも、GMを含めた全参加者が、同じレベルで世界観を理解していないと、ゲームのシナリオそのものが成り立たなくなってしまいます。
『ナイトウィザード』の世界観を「厨設定」と批判している人も居ますが、これはどうしようもないです。TRPG出自という性格上、記号的でキャッチー(無理)な設定・世界観になるのは仕方ない部分があります。難解な設定・世界観だと、プレイヤーがそれを短時間で理解できないため、ゲームを成立させることが困難になってきます。
作品中に意味があるのか無いのかわからない設定が散見されますが、同じ世界観で全国の人たちがそれぞれに『ナイトウィザード』というテーブルゲームを遊ぶ都合上、「どうとでも扱える設定」というのをたくさん用意しておく必要があります。これもまた、汎用ゲームとして必要な前提です。
また、4人前後の人間が集まって遊ぶゲームが元になっているため、一般的な作品より、いわゆる「共通言語」が強力に働いてしまいます。複数の人間が容易に共通認識を持って新しいストーリーを自由に作っていかなければならないので、こういう「わかりやすさ」がどうしても必要になるのです。
元々のキャラクターやストーリー自体が、4〜6時間程度のゲーム時間の中で即興劇のように設定を積み上げているので、どうしても「無理」「ベタ」な部分は出てきます。キャラクターの背景設定にしてもほぼ全てが「あとづけ」であり、ほとんどがその場のノリで作られているものなので、無理のある記号的なものになってしまうのはある意味で「当然」です。
従いまして、「厨設定」というのはあながち間違ってはいませんが、正しい批判ではありません。
今回の『ナイトウィザード The ANIMATION』は、これまでに出版されてきた相当数の原作(リプレイ)をベースに成り立っています。つまり、「シリーズの続編を、いきなりアニメでやっている」という形なので、どうしても原作(リプレイ)を知っている人と知らない人の情報量差で、お話に対する理解度が変わってきてしまいます。本当は、そのあたりをアニメで上手く拾ってほしいのですが、ちょっと第1話は厳しかったかもしれません。
逆に、セッション(TRPGで遊ぶこと)の無理無理感を上手くアニメにできていることもあり、原作(リプレイ)を知っている人間からすると、けっこうよくできた第1話だったんですけどね。
でまあ、ぶっちゃけて書きます。
原作(リプレイ)を知らない人の中にはものすごく勘違いしている人も多い気がするんですが、『ナイトウィザード』って乱暴な言いかたをすると、ある意味、真面目な『もえたん』なんです。どちらかというと『ハヤテのごとく!』(原作のほう)なんですよ。そこに気づけず、アバンの雰囲気から『灼眼のシャナ』なんかを期待されても、そりゃあ無理ってモンです(笑)。
で、ちょっとだけ背景世界の解説を入れておきます。『灼眼のシャナ』に異様に似てるんですよ、これがまた(笑)。ただし、『ナイトウィザード』は『灼眼のシャナ』よりずっと早くに世に出ています。原作の菊池たけしさんは、何かを登場させると、直後に「良く似た別のものがヒットする」という特技を持っているらしいです(笑)。
括弧内が、『灼眼のシャナ』の用語です。
■ウィザード(=フレイムヘイズ)
魔法使い。エミュレイターと戦う。
■月匣(=封絶)
「常識」を隔絶する結界。月匣の中では、ウィザードでない人間はプラーナを奪われ活動できなくなる。
■裏界(=紅世)
魔王たちが住まう世界。
■エミュレイター(=紅世の徒)
裏界から地球(ファー・ジ・アース)を襲う寄生生命体。人間のプラーナを喰らう。
■魔王(=紅世の王)
エミュレイターの上位存在。美少女。
■プラーナ(=存在の力)
生命エネルギーであり、存在の根源。プラーナを失った人間は存在を失う。
■魔法(=自在法)
■月衣(カグヤ)(=夜笠)
ウィザードやエミュレイターが纏う結界。月匣の小型版。「常識的」な力を全て防ぎます。また、月衣の中に、様々な武器を収容することが可能。
このように捉えていただければ、なんとなく世界観が飲み込めるんじゃないかと思います。

さて、本編。今回の副題である『下がる男 〜世界は狙われている〜』は、『ナイトウィザード』における象徴的なキーワードでもあります。
『下がる男』については、
ここにも書きましたが、これはたんに柊のことを指して言っているだけで、世界観にはなんら関わってきません(笑)。
『世界は狙われている』は、まさに『ナイトウィザード』の象徴的なキーワードです。『The world is critical!!』とも表現されますが、『ナイトウィザード』における枕詞のようなものです。この言葉がまさに、『ナイトウィザード』が描く世界を表現しています。
ある意味、この第2話が、世界観の理解を深めるためのエピソードになるかと思います。逆に説明回なので、展開がやや低調でしたけど……。
それはそれとして、柊、また学年下がったのかよっ!?(笑) まあ、Webドラマではたしか小学校にまで下がったことがあるはずなので、いまさら驚かないどころか、ただのネタになってますが(笑)。でも、柊の「下がる」ネタが「有効に機能した」のって、これが初めてかもしれません。
アンゼロット「あなたのホウキです」
箒です(笑)。魔法使いといえば箒ですから。灯が使っている「ガンナーズ・ブルーム」の「ブルーム」も、「broom=箒」です。「bloom=花」ではありません。
エリスの飲み込みが早すぎな気もしますが、もにょもにょ……。《世界結界》には自浄能力があり、世界が危機に瀕した場合(瀕することが予想される場合)、それに合わせて世界を救う可能性を持った勇者を生み出します。……という前提が、何がしかの形でエリスに働きかけていると解釈すればいいのかな? なんとなく、それっぽい演出もあり、思いのほか一筋縄ではいかないヒロインかもしれません。
柊とくれはは、過去に何回も世界滅亡の危機に立ち向かってますんで、さしたる危機感が見受けられませんが(笑)。
エリス「今度の誕生日に、ようやく会えることになったんです」
どこの死に台詞(笑)。「おじさま」、ラスボスかなぁ。ベルがどう関わってるか……ですかね。「おじさま」とベルは繋がっていないというか、むしろ「賭けの相手」という気がします(ディングレイとアスモデートみたいな?)。もし「おじさま」が本当にラスボスで、ベルが糸を引いていたら、エリスを「殺す」なんて選択肢は有り得ませんし。
ところで、原作(リプレイ)を知らないかたが、「柊は、最終回までに学校に行けるか?」みたいなことを書かれていましたが、原作(リプレイ)のファンであれば、全員が全員、全く同じ「オチ」をイメージできてますよね?(笑)