『彼方ノ休日・髪結イ』AパートとBパートが対になる構成で、Aパートがリオたちの視点、Bパートがカナタの視点で、最後にお話が繋がる……というパターンです。
よくある構成ではありますが、カナタとミシオのファイト一発な展開は、さすがに無理があろうと苦笑せざるを得ませんでした(笑)。
個人的にはAパートの展開のほうが面白く、小隊の4人が団結して打ったひと芝居の演出がなかなか面白かったです。リオよりも明らかにフィリシアのほうがノリノリだったように見えますが(笑)、緊張からか互いに汗を浮かべながら演技するという作画演出が、個人的には気に入りました。
でまあ、小隊が密造酒で現金を稼いでいるというお話ですが、辺境の小部隊だけに、綺麗事だけでは済まないところがあるんでしょうね。そもそも、補給も滞りがちという話が、前のエピソードでもありましたし。
このあたり、カナタが知ったら……という展開があるのかなぁ。カナタって、真っ直ぐだけど真面目っ子というイメージではないので、あまり大袈裟な話にはならないような気がしますが。
で、ここまで見て不安に感じたことがひとつあるんですが、少なくとも第6話までの展開はキャラアニメ(ストーリーや背景設定よりもキャラ描写に主眼を置いた作品形態)の域を出てないんですよね。要するに、彼女らが住む「世界」の有り様が、あまりストーリー構成に生かされていなくて、「べつに、軍隊じゃなくてもいいんじゃね?」という単純な疑問に行き着いてしまうわけなんです。
なぜ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』という作品の舞台としてこの世界が選ばれたのか……という疑問は、じつは第2話くらいから抱いてます。作品として面白いとは思うものの、この疑問に対する答えが見つからないと、純粋に楽しめるようにはならないかな……と、物語の中盤まできて不安を感じ始めた次第です。