今、素で面白いと思えるマンガは『ハヤテのごとく!』だったりする。どこまでが素でどこからがネタなのか微妙なノリが、危うさを感じさせつつも面白い。このあたり、畑先生ってこっち側の人間だと思えるんだよね。受け手が何をしてほしがっているのかということを、ちゃんとわかってる。
ネタ系のラブコメでストーリーもやろうとしているあたりに、不安が無いことはないんだけど。ネタとストーリーを交互に小出しにしていくことで、どちらかに傾倒してしまうことがないようにしているあたりも好感できる。このあたり、エンタテインメントの基本を真面目に踏襲してるなぁ……と思えるし。
『ハヤテ』は、ナギがとにかく可愛い。“萌え”なんて陳腐な表現をあてはめたくないくらい可愛い。基本はツンデレお嬢様なんだけど、高ビーではないのでキャラに嫌味が無い。プライドが高くて負けず嫌いなところは、ナギの子供っぽさ(愛らしさ)であると同時にナギの正義でもある。このあたりの出し入れのしかたがフェチくさくて、個人的にはツボだったりする。
妹系キャラはベタベタした感じよりも、こういうわがまま・かんしゃく・意地っ張りというキャラのほうが個人的には好き。ただ、ナギの重要なポイントは、金持ちお嬢様キャラなんだけど、感性は極めて子供だというところかな。だから、他人を見下したような台詞が無くて嫌味が無いし(←ここ重要)、むしろ言動が無駄に庶民くさくて親しみを持てるんだよね。
そうそう。『ハヤテ』には嫌味なキャラが登場しない。「○○なんて」と差別的に相手を否定するようなキャラが居ないから、安心して読んでいられる。あと、話を聞かない無鉄砲なキャラが居ない(話を聞かないキャラは多いけど、みんな大人なり子供なりの判断ができてる)。個人的に、ここが大事。
キャラクターは、萌えの基本を踏襲してきちんと属性を押さえてある。微妙にツンデレ属性が多いのが、気になるといえば気になるけど(ワタルも含めて)。ヒナギクは、“攻撃型ツンデレ”とか呼ぶらしい。
ただ、全ての属性が網羅されているわけでもなく、偏りもあるんだけど、わりかし限定された登場キャラの中で上手く役割を分担できてる。数が多い(だけの)『ネギま!』なんかより、よっぽどキャラに愛着が湧くと思うんだけど(偏見です)。
これはまああくまで個人的な感覚なんだけど、キャラクター描写が丁寧なせいか、キャラの好き嫌いがあまり無い。最初に「ナギが可愛い」と書いたけど、あえてランクづけする気も起きないくらい、どのキャラも魅力を持ってる。このあたり、作者の作品に対する誠実さがうかがえる。
ときメモファンド事件から、やれ「ぷよぷよが難しいという理由だけでコンパイルを潰した」だの、やれ「ロストユニバース第4話(TV放映版)」だのと危ういネタのほうがフォーカスされがちだけど(たしかにそこにも期待してるんだが)、キャラ萌えのマンガとしてはよくできてると思う。「よっしゃ、萌えさせるぞー!」というあからさまな気合を感じないところも、また好感できるし。萌えに傾倒しすぎてキャラの個性が犠牲になってないところが良い。
ギャグとキャラとストーリーと作者のサービス精神のバランスが崩れないかぎり、安定して読めるラブコメではないかと個人的には思ってます。ただ、画力・筆力については、もうひと頑張り欲しいところではありますが(シンプルにキャラを可愛く描くことはできるけど、動きのある描写になると途端に苦しい)。
つーことで、『ハヤテ』は今、最もアニメ化してほしくないアニメ化希望作品だったり(笑)。これをマトモにアニメ化できる放送局って、存在するんだろうか? ネタ台詞は、たぶんのきなみカットだろうし。とりあえず、サンライズでアニメ化して「お前にはガンダムが足りない」と言わせてください(最低限)。あとは、動くナギを見られればOK。
声のイメージは、あまり無い(イメージして読まないので)。
ただし、クラウスの声は、清川元夢さんで。ここまで“執事”にこだわるのなら、今まで数々のアニメで執事役をこなしてきた、定冠詞をつけて“THE執事”清川さん以外は有り得んでしょう。
咲夜は、高木礼子さんを推しておきます。
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